私にもわかる(かな)アメリカ大統領選#2016

アメリカ新大統領の誕生は2016年11月8日。在ロサンゼルスのノンポリが、渡米16年目にして初めて大統領選を追っかけます。大統領選、私にもわかるかしら?


なぜ、カリフォルニア予備選前にトランプは過半数に達したのか?

 5月26日(米時間)、遂にドナルド・トランプが共和党代議員の過半数、1,237人を獲得しました。正式には、7月の党大会における代議員の投票を経て党から大統領候補に指名される段取りですが、まあ、これで決まりです。

 それにしても、無策だったなあ、共和党主流派。あれよあれよ、まさかまさかのうちに決まっちゃいました。私などは、何か秘策があるのだと思ったりしたのですが、結局何もなし、タマもなし。

 6月7日、カリフォルニア州を含む5州での予備選を待つことなくストンと過半数に達するなんて、当初わけがわからなかったのですがこういうことでした。

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 共和党には、1)市民による予備選(や党員集会)の結果選ばれ、予備選の結果にしたがって党大会で投票をする代議員と、2)予備選の結果に縛られず、党大会で自由に投票する代議員の2種類の代議員がいます。現段階で、トランプの(1)の数は1,144でした。そこに、この数日でとんとんとんと(2)が加わって、今では95代議員に。

 1,144+95=1,239

 というわけで、過半数の1,237を上回ったのです。なお、(1)は予備選の結果、誰の目にも触れる数ですが、(2)は代議員本人たちへの聞き取り調査によって明らかになった数字です。(2)に対する説得工作はテッド・クルーズの得意技と言われましたが、クルーズ撤退後、トランプも粛々と進めていたのですね。

 すでに、トランプが共和党から正式指名されることは確実でしたが、さはさりながら、なんとあっけない決まり方よ。

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 GOPは共和党のこと。民主党から送られてきたメールより。「この人が共和党の大統領候補。民主党は一致団結して、この人が大統領になるのを阻止しよう」なる内容。

 節目となる1,237人目のトランプ支持を名乗り出た代議員は、ノース・ダコタ州のジョン・トレンドンさん(自営業)です。トレンドンさんは、1,236番目の代議員が決まるまでじっと待機し、決まった直後に意思表明。狙い通り、いろいろなメディアで取り上げられました。

 なお、ノース・ダコタ州の共和党には29名の代議員がいて、今回は予備選も党員集会も行わず、代議員の自由意志で党大会に投票する決まりだったそうです。そんな州もあるんですね。

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  これで、共和党のトランプと、民主党から指名されるであろうヒラリー・クリントンバーニー・サンダースはまだ降りていませんが、まあ、決まりでしょう。あーあ)が、やはり本戦で戦うことになります。そして、主要世論調査の平均(5月13~19日/リアル・クリア・ポリティクス調べ)は、トランプヒラリー=43.4%:43.2%。つまり、トランプがちょっとだけ勝っています。

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 私は、先週から日本に来ていて、「本当にトランプが大統領になるの?」とたくさんの人から尋ねられるのですが、「かも」と答えています。だって、ヒラリーが誠に不人気なのです。不人気の理由は「正直じゃない」。いつも何かスキャンダルを抱えていますからね。トランプがホワイトハウスに入る日が、現実味を帯びてきたように思えてなりません。

 

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