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私にもわかる(かな)アメリカ大統領選#2016

アメリカ新大統領の誕生は2016年11月8日。在ロサンゼルスのノンポリが、渡米16年目にして初めて大統領選を追っかけます。大統領選、私にもわかるかしら?


大統領候補、ドナルド・トランプは、なぜアメリカ人に人気があるのか?

 今朝は、ドナルド・トランプのキャンペーン・マネージャーが、「記者への暴行の疑いで訴追」のニュースで幕が開きました。それでも、共和党の断とつトップはトランプです。そのトランプ、ここに来て在日米軍に関して発言しました。

 いわくーー、

  • 駐留経費の負担を日本が大幅に増額しなければ、在日アメリカ軍を撤退。
  • 日米安全保障条約は不公平(アメリカが攻撃されても日本は何もしないが、日本が攻撃されれば、アメリカは駆けつけなければならない)なので再交渉。

 加えてーー、

  •  日本は核兵器を保有してもOK。 

 これまでに再三、日本企業批判もしてきたトランプが、万一、大統領になったら「現状維持」は通じなそうです。

(↓)は、3月15日、3度目のスーパー・チューズデーの翌日にトランプが流したInstagram。       

http:// https://www.instagram.com/p/BDBS8bYGhWr/

 品がないですね。こんなのを作って自らツイートするような人が、大統領になって本当に良いの? とアメリカンに訊きたいところですが、「良い」から票が集まっているのでしょう。

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 今朝はまた、いつも行っているジムで興味深い出来事がありました。ジャグジーに入ろうとしたら(水着なので混浴です)、お湯の中で、白人のおじいさんが熱弁をふるっていました。聞いているのは白人の若者2名と、アジア系の中年1名。全員男です。私はそろりそろりとお湯につかり、そっと話に耳を傾けましたーーと、おじいさんは、トランプを礼賛した上に、他の3人を説得しようとしているのでした。これに反論したのがアジア系で、彼はとうとう、「トランプが大統領になったら、俺は北朝鮮に移住するぜ!」と怒鳴って去って行きました。これを潮に、若者2人も静かにジャグジーを出て行ったとさ。

  私が大統領選を追いかけるのは初めてですが、今年は格別に熱を帯びているようです。その熱さを牽引しているのは、もちろんトランプ。今日は、なぜ彼に人気が集まるのかを、私なりに考えたいと思います。

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【人気を呼ぶ姿勢】

  1. シンプル&ストレートな言説。良い悪いは別として、テレビで鍛えた反射神経でバシッと物事を言う姿勢が、ポリティカリー・コレクト(政治的に正しい言動)に疲れたアメリカ人の心を鷲掴み。
  2. 「大成功した金持ちのビジネスマン」というウリが、人々に「だから政治や外交もうまくやるはず」という期待を抱かせる。なお、概してアメリカ人は、日本人より「金持ち」を尊敬する傾向にあると思います。「金持ち=努力した人=尊敬に値する」という公式が、気後れすることなく成り立っている社会か、と。
  3. 政界初心者」の新鮮なイメージ。人々は、プロの政治家の金権体質や業界との癒着、理解しがたい政治家同士の取引に飽き飽き。とりわけ、「共和党は好きだけど、民主党に反対するばかりで物事が進まない」と、いらだちを覚えている層にトランプの支持者が多い。
  4.  劇場的、スペクタルなエンターテインメント性。TVを見ている感覚でトランプに惹かれる有権者(観客)多し。

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【 人気を呼ぶ主張】

  1. 不法移民の退去など移民に対する厳しい政策たとえば、簡単に言うと不法移民の賃金は安いです。その安価な労働力に仕事を奪われたり、賃金デフレに直面しているアメリカ人がとりわけ「I❤️トラン
  2.  保護主義。中国や日本など外国からの輸入品を抑え、国内で製品を作って、売る。また、節税のために海外に経理機能を置く企業を、アメリカに戻す。これらにより、国内の雇用を増やすという考えが、主に(1)の層にアピール。ただし、そうなったら物価も上がることに、(1)は気づいていない(か、目をつぶっている)。
  3. イスラム教徒に対する厳しい政策。日本でもそうかもしれませんが、「イスラム教徒」と「イスラム過激派」を、一緒くたにして捉えているアメリカ人は少なくありません。基本的にキリスト教社会なので、イスラム教がわからないのです(私もわからないですが)。わからないということは、恐怖を生み、恐怖は差別を生みがちです。恐怖感を抱く人々は、テロが頻発する現在、トランプの乱暴な政策をストレートに歓迎。The more テロ、the more I❤️トラン
  4.  スローガンである「Make America Great Again.」が、とてもポジティブに聞こえる。アメリカ人は「2番」に慣れていないので、「強くて豊かな1番で」あり続けたい(あって当たり前)と考えがちです。特に、IT化や単純労働の国外発注に押されて凋落著しい白人ブルーカラー層に、「Make America Great Again.」の効果大。 

 

 トランプのスローガン、「Make America Great Again.」は一見明るいっぽいです。しかし私は、トランプの発言にしばしば陰鬱を感じます。なんでかな?とちょっと考えて、答えが見つかりました。彼のコメントがほぼ常に、他人の悪口で成り立っているからです。そして、その延長でいかに現政権がダメか、いかに今のアメリカがダメかを言い立てます。であるがゆえに「Make America Great Again.」となるのですが、根っ子に流れている思想は、相当ネガティブだと私は感じています。

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 (↑)3月初旬の共和党TV討論会で、「もう罵り合いはしません」と誓う共和党の候補者たち。小学生じゃないんだから‥‥。