今夜の段階での両党候補者の獲得代議員数を見てみましょう。
【民主党の2人】
- ヒラリー・クリントン/代議員1,640(+特別代議員519=2,159)
- バーニー・サンダース/1,331(+特別代議員39=1,370)
これまでの予備選、党員集会で得た代議員数で見れば、まだまだサンダースもいけそうです。ところが、民主、共和両党には「特別代議員」という党の幹部や重鎮がいて、その人たちは、各地の得票率に関係なく候補者の支持を表明できるのです。民主党の特別代議員は全712名。上のカッコ内は、今日までにヒラリーかサンダースに支持表明した特別代議員の総数です。サンダースは大統領選に立候補するまで独立系だったので、特別代議員に関しては、元ファーストレディーで国務長官だったヒラリーが圧倒的に強いですね。大統領候補として党から指名されるのに必要な過半数は2,383ですから、現在2,159のヒラリーは残り200弱。まさに王手を打った格好です。
【5月の日程】
*数字は代議員数。
数字だけ見れば、5月中にヒラリーが指名を獲得するのも不可能ではありません。まず、それはないと思いますが。
こうなったら特別代議員の気持ちを変えさせるしかないサンダース。本日開票後の演説では、「本戦で無党派の票を獲れるのはヒラリーより自分」と、珍しく特別代議員に向けてアピールした。
【共和党の3人】
次に、共和党候補者の獲得代議員数です。
- ドナルド・トランプ/代議員949(+特別代議員1=950)
- テッド・クルーズ/代議員544(+特別代議員16=560)
- ジョン・ケーシック/代議員153(+特別代議員0=153)
共和党にも特別代議員はいますが、民主党よりうんと少なくて126名。この党の場合は、特別代議員うんぬんよりもズバリ、トランプが7月の党大会までに過半数を取るか否かが大問題です。過半数は1,237。上の表を見ればわかるように、5月中に達成するのは不可能です。したがって、共和党予備選は確実に6月の大票田、〈カリフォルニア決戦〉まで持ち越されます。クルーズやケーシックにしてみれば、党幹部から嫌われているトランプの票を止めて、党大会までもつれこませたいところ。そうすれば、決選投票で勝つ芽が残されます。しかしそのためには、今度の土曜、5月3日のインディアナ州予備選で、是が非でも勝たねばなりません。なお、インディアナはトランプとクルーズの接戦か、トランプのやや有利が伝えられています。