踏ん張りましたね、バーニー・サンダース上院議員（民主党、バーモント州選出）！ 「もうこれまで」と思っていたのですが、天晴れ。今日のミシガン州での勝利は、とても意味のあることだと思います。でも、そのココロを書く前に、まずは本日「ミニ・スーパー・チューズデー」の結果を。
【民主党の勝者】
- ミシシッピー州／ヒラリー
- ミシガン州／サンダース
- これまでの獲得代議員数／ヒラリー1,221、サンダース571
- 党から指名されるために必要な数＝2,383
【共和党の勝者】
- ミシシッピー州／トランプ
- ミシガン州／トランプ
- アイダホ州／クルーズ
- ハワイ州／トランプ
- これまでの獲得代議員数／トランプ458、クルーズ359、ルビオ151、ケーシック54
- 党から指名されるために必要な数＝1,237
ミシガンで勝ったわりに、サンダースとヒラリーの差が縮まっていません。というのも、民主党の代議員数は、〈トップの総取り〉がある共和党と違い、得票数から比例配分されるからです。そして、ミシガンは２人が僅差だったのに対し、ミシシッピーではヒラリーがぶっち切り勝利だったのです。
↑テレビ画面を撮影したのですが、あまりの差に思わず写真がぶれちゃいました。
↑こちらは共和党のミシガン州。ジョン・ケーシック・オハイオ州知事（シュワルツネッガー前カリフォルニア州知事が支持表明。なおシュワちゃんは、TVリアリティ番組『アプレンティス』でトランプの後釜に）はがんばったけれど、マルコ・ルビオ上院議員（フロリダ州選出）は、あいかわらず伸び悩んでいますね。党主流派の推薦が相次いでいるというのに。このままではトランプが言う通り、「ルビオよ、降りろ！」ってか。
ところでーー、
【ブルームバーグ元ニューヨーク市長、出馬せず】
昨夜、独立系（あるいは共和党復党の噂も）からの大統領選出馬を検討中だったマイケル・ブルームバーグ元ニューヨーク市長が、不出馬を正式発表しました。分析の結果、「勝ち目がない」と判断したそうです。残念だなあ。出てば面白いことになりそうだったのに。ということは、トランプが、共和党から大統領候補に指名される可能性がまた一歩近づいたと言うことか。むむむ。
あっ、今、時差があるハワイでも結果が出ました。トランプです。ハワイよ、アローハ、お前もか。
【サンダース、ミシガン州勝利の意味】
世論調査では、ミシガン州でもヒラリーの優勢が伝えられていました。このところの大勝・連勝から、メデイアは（そして私も）、「サンダースはもう無理」と見ていたのです。しかし、日曜日に同州フリントで行われた第７回民主党TV討論会を見ていて、私は「あれ、もしかして」と感じました。フリントは、汚染水問題に揺れる黒人人口の多い街。ヒラリーが、黒人有権者の圧倒的支持を受けていることは、南部各州の結果が証明していますし、ヒラリー自身もフリントに足繁く通っています。だから、「ミシガンもヒラリー」と大抵の人が思っていたのです。
Bernie Keeps Hitting Hillary's Corruption
が！ 討論会におけるサンダースの闘志が凄まじかった。若い頃から一匹狼的に戦ってきたサンダースの真骨頂を見たと言うか、逆境に負けない姿勢に、私は幾度か背中がゾクッとしました。このおじいさん、単なるポピュリスト、元ヒッピーの非現実的理想主義者じゃないよ。
〈ミシガンの一勝〉で、サンダースは蘇ったと思います。東部、南部を終えた選挙戦は、これから中西部の工業地帯に移動。ミシガン同様、かつては製造業で栄えたものの、今では失職による〈中流の消滅〉が深刻な地域です。〈ミシガンの一勝〉は、それらの地域におけるサンダース躍進の予兆なのか？ あるいは、ミシガンだけの現象なのか？ 私は、前者のような気がするのです。
【今後の予定】
10日は、共和党がヴァージン諸島で党員集会、12日は共和党が３州・地域、民主党が１地域で党大会。私は、仕事が進まず困っちゃう(￣ー￣)。
